2012年10月10日(水)
2012 Winter Trunk Show [Special Pattern Order会]
It is a great pleasure to inform you that we will be introducing
our new product line(Laurence)during the upcoming Winter
Trunk Show(October 25 - November 2).
■Theme : Winter in the 1920s/1930s
■Date : Oct. 25(Thu)、26(Fri)、27(Sat)、29(Mon)、30(Tue)、31(Wed)
Nov. 1(Thu)、2(Fri)
■Time : 10:00 AM 〜 7:00 PM
※by appointment
Please contact by e-mail(y.baba@incontro.jp)
■Place : INCONTRO Shiroganedai Showroom
■INCONTRO Map
【印刷用地図(MAP for printing)】 【Yahoo!Maps】
■Contact
Tel 03-3447-1891
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2012年10月06日(土)
朝日新聞be on Saturday『赤峰幸生の男の流儀‘クラシックを意識するなら’』2012年10月6日(土)掲載 [朝日新聞掲載記事]
前回はカジュアル化が進んだファッションの世界に芽生えた「クラシック回帰」という動きについてお伝えしました。特に意識されるのは、紳士の楷書体とも言うべき基本が確立された1920年代から30年代ですが、かの時代にはピカソ、チャップリン、ダリ、ゲーリー・クーパー、フレッド・アステア、ウィンストン・チャーチルと、各界にダンディズムを体現する男たちがいました。ジャン・コクトーらがパリのカフェで文化を熱く語り合った時代です。
近年、ジャケットとスラックスを組み合わせて楽しむ「ジャケパンスタイル」が広まりましたが、ジェントルマンの基本はやはりスーツ。シングルでもいいしダブルブレストのスーツもいい。上衣は全体にフィットし、スラックスはゆったりしたバランスが目立ちます。
シングルのスーツでも上着のボタンは三つよりは二つ、上着の背に入る切れ込みはサイドベンツよりはセンターベントにクラシカルな雰囲気があります。ラペル(下襟)の幅も9〜10センチとやや広めで、服の存在感が強調されています。先端が上向きにとがっている「ピークドラペル」もクラシックな装いを感じさせるディティールだと言えます。
中に着るシャツの襟は近年、襟先がやや広めのワイドスプレッドが一般的ですが、クラシックを指向するなら襟先が長いナロー(狭い)カラーがいい。
こうした「楷書体」とも言える基本的な服は、流行に左右されないロングライフデザインです。カジュアルで軽い装いが増えた中で、パリッと決めるのが粋。次回は着こんでいくほどに味わいが増していく「価値ある生地」についてお伝えしましょう。
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*朝日新聞社に無断で転載することを禁止します。
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2012年09月22日(土)
朝日新聞be on Saturday『赤峰幸生の男の流儀‘「クラシック回帰」という潮流’』2012年9月22日(土)掲載 [朝日新聞掲載記事]
秋冬の装いへと関心が移る中、私が注目しているのは「クラシック」へと回帰する時代の潮流です。
このところファッションはどんどんカジュアルになっていました。ジーンズの大流行があり、洗いざらしたように見える加工やダメージ加工が施されたものがもてはやされました。着古したように見せる「ビンテージタッチ」はここ数年、本来はドレスアイテムであるジャケットやシャツにも及んでいたのです。
私には、即席で「こなれ感」を求める、まやかしのようにしか思えませんでした。電子レンジや携帯電話と同じ“押すだけ”の「コンビニカジュアル」です。
ただ、6月にイタリアのフローレンスで開かれた2013年春夏服の国際見本市「ピッティ・ウオモ」では、余計な加工を施さないシンプルな「原点服」に注目が集まりました。ツイードのような重厚な素材と、例えば上襟がとがったピークドラペルのようなデザインに「クラシック」への回帰が見えました。紳士服の基礎が出来上がった1920年代や30年代のスタイルにもう一度戻ってみようというのです。
この原点回帰とも言うべき流れは、映画の世界にも見て取れます。アカデミー賞を昨年受賞した「ザ・アーティスト」は1920年代の米国が舞台。今春に公開されたウディ・アレン監督の「ミッドナイト・イン・パリ」も同年代にタイムスリップする話です。
日本では今、直し屋さんが大繁盛。おじいちゃんの服といった、真にビンテージな服が人気です。2着でいくらのスーツも結構ですが、この秋は息子や孫にも譲れるクラシックな服を探すのが「粋」ですね。
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2012年09月08日(土)
朝日新聞be on Saturday『赤峰幸生の男の流儀‘センスは染み込ませるもの’』2012年9月8日(土)掲載 [朝日新聞掲載記事]
「ファッションセンスを磨くにはどうしたらいいのか」と人から尋ねられれば、「五感を総動員し、まずは感じてください」とアドバイスするようにしています。
現代の男性は、ゴッホやフェルメールの名画を見ても、数十億円といったお金の尺度でとらえてしまい、素直に「美しい」「きれいだ」と感じる態度を失ってしまっていませんか。服でもまず、見て美しいと感じるもの、触って心地よいものを選ぶ。モノに対するエモーション、感動を大事にしていきましょう。
では自分の感性をどう育てていくか。
私は毎朝5時に起きて、近くの川辺を犬と散歩します。のんびり雲の動きや空の青を眺め、葉の色の違いを一枚一枚確かめ、小鳥の鳴き声を楽しんでいます。
また買い物に出掛ければ、八百屋や魚屋で商品の色や形を見るのが大好きです。デパ地下の食品売り場では「試食荒らし」に走り、とにかく食べてみることをよくやっています。生活の身近なところから感じることが大切です。
仕事柄、年に4回訪れる欧州では、時間の許す限り、2時間でも3時間でもカフェで地元の人たちの服合わせの技を見ています。
多くの方はファッションセンスを有名ブランドの服を着ることだと思っているかもしれませんが、それは違います。センスとは、磨くものではなく、よく感じて染み込ませるものなのです。何度となく、見たり、聴いたり、味わったり、触ったりを繰り返すことで板についてくることなのです。
さあ、パソコンの電源をオフにする日を決めて、美しきものを感じ取ってください。
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*朝日新聞社に無断で転載することを禁止します。
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2012年08月25日(土)
朝日新聞be on Saturday『赤峰幸生の男の流儀‘茶の靴のススメ’』2012年8月25日(土)掲載 [朝日新聞掲載記事]
かつての日本では、ビジネスシーンにおける靴は「黒」と相場が決まっていましたが、最近は茶色の靴を着用する人の割合が増えてきたように思います。暑い季節に黒はいかにも重い。茶色をぜひ薦めたいと思います。
洋装の本場である欧州においては、年間を通じて茶色が日常靴の基本。大地の色ですから自然で、日常的に活躍する少し明るめの紺色やミディアムグレーのスーツ、スラックスと抜群に相性がよいのは茶系の靴なのです。
靴を選ぶ時は、最低5年は履けるものを選びましょう。私は英国製を中心に、10年以上愛用することが多い。割高に感じる人がいるかもしれませんが、15年以上も履くと結果的に割安になります。
デザインはトレンドにとらわれず、シンプルな自然体のデザインを選ぶべきでしょう。数年前に流行した、極端に先端のとがった靴などの「時代のはやり」を消費する必要はありません。
ひも付きやローファーモデルをカーフ(子牛革)やスエード(裏革)で。仕立てがしっかりした靴ほど最初はやや硬く感じますが、荒馬を乗りこなすように時間が経つと自分の足になじんできます。
さて、皮物の「三種の神器」と言えば、靴、ベルト、カバン。「四種」になれば時計のベルトまで。同じ茶色をあわせた上に、濃淡のトーンや素材も統一するとこなれてみえます。
付言すれば靴下は、スラックスか靴のどちらかと色をそろえるようにします。色の数を絞ることによって、足元がスッキリとして見栄えがいいのです。
「男のおしゃれは茶の足元から」を忘れずに。茶系の靴を履きこなして粋に参りましょう。
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