AKAMINE BLOG

メンズファッションディレクター 赤峰 幸生のBLOGです。

2007年03月24日(土)

OCEANS 5月号 連載#14 [OCEANS掲載記事]

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King of Elegance

マエストロ赤峰の
「粋がわかれば、すべてがわかる」



白シャツの“粋”

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白のシャツが粋に映えるのはグレースーツとのハーモニー

何気ないが何気なくない、そんな目標となる白シャツのこなし方。シャツは本文中にもあるように、パリのヴァンドーム広場にあるダンヒルのシャツバーにて購入。ヘビーウェイトのボブリンで、ドレッシーすぎないテイストを醸し出す。ダブルブレストのグレースーツは、マエストロ赤峰氏自身のブランド、アカミネ ロイヤルラインのもの。英国を代表する生地メーカー、ドーメルのハウンドトゥースを使用している。無彩色でのエレガントな着こなしだ。

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無造作に見えることが、白シャツをこなす、見よがし方
タイを外し、ダブルカフスを開けて、袖をまくり上げてこなす。こんなラフな雰囲気も白シャツのエレガンスが際立つ。上質な生地であるがゆえ、シワ感が美しい。ポイントになっているスクエアのカフスリンクはオニキス。フランス製で、ブランド名は不明。
 

 シャツ一枚だけを選ぶのならば、それは白に限るだろう。日本では白無地のシャツはビジネス用と狭義で捉えられがちだ。そして、平凡でツマラナイというようなネガティブなイメージを持つ人も多いのではないか。しかし、実は白シャツをエレガントにこなすことこそ、お洒落の究極だと思うのである。それは(注1)ケーリー・グラントしかり、(注2)ハンフリー・ボガートしかり。彼らの過去の着こなしは、白シャツの魅力を今に伝えてくれるよきお手本だ。白のシャツは過度に主張することなく、着ている本人を引き立てる。だから彼らが格好よく映えるのだ。
 では、どのような白のシャツを選べばよいのか?日本人の傾向としては、ブランドネームに踊らされるキライがある。しかし、ブランドは選択の“道標”にはなるが、本質的なタグネームに捉われず、モノとしての良し悪しを見極める目を養いたい。白のシャツはその題材としては、もっともハードルが高いアイテムだろう。私の場合の条件は、素材が(注3)ヘビーウェイトの上質なコットンであることだ。それは長く着られ、(注4)着れば着るほどに生地が体になじみ、より魅力的な風合いへと変化していくからである。ハンドの袖付けがどうだのといった、ウンチクのためのディテールには惑わされないことだ。グレーのダブルブレストスーツの中に着ているのは、パリのヴァンドーム広場にある(注5)ダンヒルのショップで6年ほど前に買い求めたシャツであるが、生地はコットンのヘビーウェイトな(注6)ポプリン。何気ないが、実はカラーが切り替えてあるダブルカフスということで、実は何気なくないというのがミソ。質のいい生地はシワ感さえもエレガントに映える。この先、クタクタになって擦り切れても、それがよい味になる。スーツに合わせる白のシャツ。ということだけでなく、これからの季節には当然、シャツ一枚だけで出歩く“シャツが主役”のシーンも増える。そうしたときに、白のシャツ一枚でサマになる着こなしこそ、究極だ。
 最後に、コットンのシャツは洗いざらしもいいのだが、私はアイロンをかけることが多い。それはホテルのシーツのようにパリッとした肌触りが心地よいからだ。そして着たシワ感が、ナチュラルで粋に見える。
 
 
(注1) 「ケーリー・グラント」
1904年イギリス生まれのアメリカ人俳優。代表作は「北北西に進路を取れ」。スクリーンにおける洒脱な着こなしは、赤峰氏のイメージソースになっている。


(注2) 「ハンフリー・ボガート」
1899年生まれ、ニューヨーク出身の俳優。愛称はボギー。ヘビースモーカーとして知られ、ハットを被り、トレンチコートの襟を立て、タバコをくゆらせる姿が代名詞的。赤峰氏も認める、ハードボイルドな男の格好よさを体現している。


(注3) 「ヘビーウェイト」
糸の打ち込み本数が多く、地厚な生地。そうした目がしっかりと詰まっている生地を赤峰氏は好む。


(注4) 「着れば着るほど」
赤峰氏のモノ選びの基本は、長く愛用できること。着続けることで魅力を増すことに重きが置かれる。


(注5) 「ダンヒル」
“ブランド名に左右されない”というのが赤峰氏の信条。しかし、“背景に由来があるブランドには、必然的によいモノが多い”とも語る。英国を代表するブランドであるダンヒルはそのひとつといえる。


(注6) 「ポプリン」
1685年に登場し、18世紀初頭から一般化した織り方のひとつ。横の方向に畝を作った織物のことで、生地には独特のコシや張りが出る。

 
 

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1_ 「Bogie」より。

ハンフリー・ボガードの無造作な雰囲気が粋な白のシャツのこなし。

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2_ 「CARY GRANT A CELEBRATION OF STYLE」より。

白のシャツ一枚で、かようにも格好よく着こなすことができるという最高の手本。

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3_ 「Sinatora」より。

胸元を開けて、袖をまくっている姿が、シンプルでありながらも、実にナチュラルで粋。小物使いもさすが。

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今月の赤峰ワードローブ [OCEANS掲載記事]

Y.アカミネ コレクションのアイリッシュリネンジャケット

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赤峰氏のプライベートレーベルの2007年春夏コレクションで展開しているジャケット。モデル名は「LEE」。素材はざっくりとしたナチュラルカラーのアイリッシュリネン。将校のジャケットがイメージの源になっているミリタリーなデザインで、一枚仕立て、肩パッドなし、バックベルト付き、ベンツは深め。白シャツと合わせるのがおすすめ。

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2007年03月06日(火)

MEN'S EX 4月号 菊池武夫と赤峰幸生の Be Buffalo Forever! vol.11 [MEN'S EX 掲載記事]

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菊池武夫さんと赤峰幸生さん。
ファッション界の2人の巨匠が毎回テーマを決め、それに基づいてファッションを披露し語り合う、夢の対談連載。

「今月のテーマ」
お気に入りのドレスシューズ

今回のテーマは読者の皆様に昔から根強い人気がある「靴」。ファッション界の両巨匠が語ってくれた思い出の靴は、菊池さんが「英国靴のチャーチ」、赤峰さんが「往年のアメリカ靴」という展開になりました。ちなみに、今気になっている靴はお2人ともエスパドリーユとか。その話の内容やいかに?

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■(写真右)赤峰幸生氏
・シャルベのシャツ
・アカミネロイヤルラインのタイ
・アイリッシュリネンカンパニーのチーフ
・アカミネロイヤルラインの綿ギャバスーツ
・ストール マンテラッシのスリッポン
 




■(写真左)菊池武夫氏
・グレースのジャージ素材キャスケット
・フェルラのシルクを渡して作ってもらったベルヴェストのジャケット
・フェイヴァーブルックのドクロ柄シルクストール
・Gスターのジーンズ
・ジョンストン&マーフィーのウイングチップ



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20代の頃、菊池さんはずっと英国靴の良心と謳われたチャーチを、赤峰さんは往年のアメリカ靴を、それぞれ履いていたそうで、その頃の話で盛り上がっていました。

■菊池さんはチャーチ、赤峰さんはアメリカ靴
菊池  お洒落を本当に意識しはじめたのは18歳くらいで、それまでも意識していましたけど、変な格好していましたから。下駄履いたりとかね。18歳になってからきちんとしはじめたんですけど、当時はチャッカブーツが好きでした。細いパンツにチャッカブーツを合わせてっていう感じ。ただ、革靴は子供の頃からずっと履いていました。今と違って、スニーカーなんか逆にない時代でしたから。赤峰さんが意識し出したのはいつ頃ですか?
赤峰  やっぱり高校生、17歳くらいですかね。僕もハイカットのチャッカブーツが好きでした。「ウエスト・サイド物語」という映画があって、(注1)ジョージ・チャキリスとか、ああいう連中がブーツっぽい靴を履いていたのに影響を受けまして。意識しはじめたのは、多分その頃からですね。菊池さんは思い入れの強い靴ってありますか?
菊池  僕の場合は、なんといってもチャーチです。
赤峰  ほーっ、何歳のときですか?
菊池  20代半ばから30代後半まで。かなり長い間、ずっとチャーチばかりを履いていました。
赤峰  相当早いですよね。
菊池  早かったと思います。一時期、室内履きまでチャーチで揃えて、家の中でも履いていました。いわゆるビロードのスリッパです。
赤峰  どこが好きだったんですか?
菊池  ゴツいところです(笑)。形はベーシックじゃないですか。で、革底なのにゴツい。コバがしっかり張っていますよね。その張った感じが男らしくて好きだったんです。それ以来、僕の靴はゴツいやつばかりになってしまって。ただ、'70年代にベーシックなものを全部やめてしまった時期があるんですよ。ベルボトムパンツはいて、手作りの一枚革で作った変なモカシンみたいなのとか、オランダのサボの変形みたいなのとか、そういうのばかりを履いていて。そのときは、チャーチはほとんど履きませんでした。
赤峰  僕は渋谷が本拠地だったじゃないですか。昔の恋文横丁に「サカエヤ」っていう、いわゆる米軍の流れもののお店があって、アメリカの靴が売っていまして。あそこにあった靴には憧れましたね。その後、初めてニューヨークに行ったとき、ブルックスブラザーズでコードバンのローファーを目にして。今から40年近く前ですけど、やっぱり感動しました。とにかく高かったですけど・・・・・。
菊池  実際に買われたんですか?
赤峰  もちろん、買いました。ただ、手入れが悪かったものだから、コードバンがダメになってしまいまして。
菊池  もったいないですね。やっぱり赤峰さんの根底にあるのはアメリカの靴なんですか?
赤峰  そうですね。最初に出会ったのがアメリカの靴でしたから。(注2)バスのスポートカシンっていう5アイレットの型押しシューズとか(注3)ウォークオーバーとか。フローシャイム、ボストニアンとか、あの辺です。
菊池  ありましたよね。どれも懐かしい名前ばかりです(笑)。
赤峰  あの頃はアメリカの靴に憧れていて、'60年代から'70年代にかけてのアメリカの靴はだいたいひと通り履きました。イタリアのようなキザな靴は履きたくない、みたいなのがありましたからね。あとはフランスのジェイエムウエストンの対抗馬だったジャン バディなんかも好きでした。不思議と、紐靴よりはスリッポンが多かったかな。菊池さんが浮気をせずにずっとチャーチだったのとは対照的です。
菊池  そうですね。どっちかというと、普通のちゃんとした靴はチャーチで済ませてしまったというか。フローシャイムとかも履きましたけど、あまり記憶に残ってないんですよね。
赤峰  昔のチャーチはいいですもんね。最近の靴って、特にイタリアの靴とかって、表現が大げさすぎるものが目につくんですよね。
菊池  やっぱり今の靴ってデフォルメされすぎているから、ときどき恥ずかしい。若い人にはいいですけどね。実態とそぐわないようなカタチをしている靴もけっこうありますから。
赤峰  無理やりロングノーズにしてるというか。同じロングノーズの靴でも、故意にそうするんじゃなくて、バランスのよさがもたらす結果として、ノーズが長く見えるのがいい。
菊池  そうなんですよね。今日履いているジョンストン&マーフィーみたいな木型の靴を探しているんですけど、全然ないんですよね。
赤峰  そういう昔の大切な靴って、菊池さんはリペアとかされるんですか?
菊池  僕はしないんです。本当はしたいんですけど、どうしても放ったらかしになっちゃいます。
赤峰  服でもそうなんですけど、僕も手入れのいいほうではないんです。よく靴の好きな人で靴オタクみたいな人がいるじゃないですか。やたら凝りすぎている人。そういうのは苦手です。菊池さんは、靴はこうあるべき、みたいなのってありますか?例えば常にピカピカでないといけないとか・・・・・。
菊池  靴はきれいであるというより、本当に好きだったら履きますからね。だから、履いたままの感じ。ただ、やっぱりリペアして履くくらいのマメさは、あったほうがいいと思います。僕はやってないですけど(笑)。
赤峰  僕の中では、買いたての靴って嫌なんです。
菊池  あっ、それ僕も嫌です。
赤峰  ヨーロッパの車と同じで、汚れてこないと自分の靴にならない感じがして。真新しい状態を維持するような気分って嫌なんです。どちらかというと、自分の足で革をいじめてやるみたいな。いじめ込んでいかないと、自分の足の形に沿ってこない感じがしますしね。
菊池  手入れもしないんですか?
赤峰  たまにはします。でもしょっちゅうやるとか、そういうのはないです。今日は写真撮るから、あれでも一応磨いてきたんですけど、全然磨いている感じになってないですね(笑)。
菊池  僕も普段はほとんどしないんですけど、今日は一生懸命磨いて、シューツリーとか入れたことなかったんだけど入れて(笑)。
赤峰  一緒ですね(笑)。

■今年はエスパドリーユが凄く気になっている
菊池  映画から影響を受けた靴ってありますか?
赤峰  「第三の男」です。あれはチャーチだったと思うんだけど、ドレッシーってのはこういうものなんだ、みたいなのが、「第三の男」にはある。あと、向こうの連中って、机の上にボーンと靴を乗っけるじゃないですか。
菊池  よくやりますよね。パカーンと乗っけてね。
赤峰  裏がピカッて光っているのが靴の文化だな、みたいな。真似て土踏まずのところを顔が映るくらいにピカピカに磨いた記憶がありますよ(笑)。
菊池  映画でコンビの靴あるでしょう、1930年代のやつ。その頃の映画の服が好きで、自分でもコンビの靴にスパッツをつけたりしましたね。手元にないので最近は履いてないですけど。
赤峰  コンビの靴だと、昔のテレビ版アンタッチャブルのフランク・ニティか、「(注4)華麗なるギャツビー」あたり。
菊池  ギャツビーは、いろいろ楽しめますよね。
赤峰  そうそう。あと、若い頃のイブ・モンタンがエスパドリーユを履いていて、それがカッコよくて、やっぱり憧れました。リビエラのスタイルはエスパドリーユ、みたいな。
菊池  僕ね、実は今、エスパドリーユが凄く気になっているんです。
赤峰  究極のリゾートであり、原点って感じで、あのキャンバスのいろんな色というのが、また何かいいじゃないですか。絶対色が落ちちゃうんだけど。特にエスパドリーユのジュートに黒を合わせるのとかいいなぁ。
菊池  それ、カッコいい!
赤峰  エスパドリーユのローファーとか作ってみたいんですよね。
菊池  是非やりたいですねぇ。


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(注1) 「ジョージ・チャキリス」
1934年アメリカ・オハイオ生まれの俳優。高校生の頃からダンサーを志し、'61年の映画「ウエストサイド物語」でベルナルド役に抜擢。

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(注2) 「バス」
1876年に創業したアメリカのシューズブランド。ブランドを代表する名作ローファー「ウィージュン」は、'70年代後半に日本でも大ブレイク。

(→)'70年代製バスの「ウィージュン」のデッドストック。

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(注3) 「ウォーク オーバー」
'90年代までアメトラファン御用達だったアメリカのシューズブランド。レンガ色ソールをしたダーティバックやホワイトバックスが有名でした。

(→)ウォークオーバーの大定番だったダーティバックス。

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(注4) 「華麗なるギャツビー」
スコット・フィッツジェラルドの小説を、1974年に映画化。ラルフ・ローレンが衣装を担当。写真は主演のロバート・レッドフォード。

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菊池さんのお気に入り3足 [MEN'S EX 掲載記事]

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30年前に購入したジョン・マは色が◎

30年くらい前に購入したジョンストン&マーフィーの靴。スエードの色が気に入っていて、3年前に眠っているのを見つけてからは、ストライプスーツに合わせて履いています。

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場を選ばず愛用のジョン ロブの1足

10年ほど前に購入したジョン ロブの「ノルウェー」というモデル。アッパーはドレッシー、ソールはカジュアルゆえ、スーツにもジーンズにも合わせてご愛用。凄く歩きやすいとか。

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色気を感じさせるレ・ユッカス

日本人デザイナーの村瀬由香さんがデザインしたレ・ユッカスの7アイレットプレーントゥ。40カラッツを始めたときに、ビブラムソールで別注。作っているのは、ボナフェ。

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赤峰さんのお気に入り3足 [MEN'S EX 掲載記事]

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赤峰さんの定番マンテラッシ

ストール マンテラッシの定番モデル、スエードスリッポン。赤峰さん曰く「主に夏に履いていて、履き潰しては繰り返し買っています。かれこれ6〜7足目かな」とのこと。

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ロンドン ロブのビスポークです

20年くらい前に、ロンドンのジョン ロブでビスポークしたセミブローグ。通称ロンドン ロブと呼ばれるこちらは、パリのロブとは異なり、至って真面目な顔つきをしています。

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フローシャイムのインペリアル

これまた懐かしい靴が登場。30年ほど前に購入したという、フローシャイムの最高級ライン、インペリアルのウィングチップ。往年のアメリカ靴の面影がたっぷり感じられます。

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2007年02月24日(土)

OCEANS 4月号 連載#13 [OCEANS掲載記事]

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King of Elegance

マエストロ赤峰の
「粋がわかれば、すべてがわかる」



グレーの“粋”

 今年1月、次の秋冬に向けた服飾見本市(注1)ピッティウォモに行ってきた。クラシックには流行りという概念はないが、旬というものはある。メーカー主導とはいえ、時代性として少なからず意識し、柔軟な姿勢で取り入れることを推奨したい。では、その具体的な内容であるが、イタリアを中心に世界中のメーカーが集うピッティの会場で、注目すべきは(注2)グレーであった。ライトからミディアムまで、(注3)明るいトーンのグレーがこれほどに目立ったことは、かつてないようにも思われる。これは今季の春夏にも通じるトレンドだ。スタンダードなカラーゆえに、着こなしは比較的、容易に思われるが、黒やネイビーに比べて、ごまかしのきかないカラーであることに留意したい。まず、グレーは無彩色であるがゆえに、光の当たり具合やドレープにより、素材感が際立って見える。だからこそ、グレーは(注4)上質な素材であることが他の色以上に求められる。かつて、日本ではグレースーツと言えば、ネズミ色スーツと揶揄されたこともあるが、質のいい素材のピュアなグレーは実にエレガントだ。そして、質のいいグレースーツやジャケットは、旬でありながら10年以上着続けられることも魅力的だ。
 上質なグレーのスーツやジャケットを手に入れたなら、次は着こなし方が課題。日本人はとかく、(注5)単品へのこだわりが強い。しかし、スーツやジャケットを着たときのエレガントな見せ方のポイントは、ズバリ色合わせのみ。点ではなく線で見せる、つまり、どのように色を繋げるかということだ。無難なのは黒。ただし、グレーに合わせる場合、黒の分量は少なめに。全体が重くならないようにしたい。そこで、おすすめしたいのは茶だ。その際はグレーと茶のトーンが揃うように心がけたい。自然に色が繋がっているようなハーモニーが、エレガントに見える秘訣。赤や青などアクセントカラーを差し込むなら一色だけ、しかも小さな面積で。ビジネスシーンはもちろんだが、この春夏にはグレーをベースにしたスポーティな着こなしもおすすめだ。今回は参考になるように、2パターンをご覧いただこう。
 

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ドレスマインドを宿した、リゾートでのシックな着こなし
ダブルブレストのジャケットは、赤峰氏がディレクションを手がけるプライベートブランド、Y.アカミネの2007年春夏コレクションからの一着。素材はウールのようにソフトな手触りを得られる平織りのコットン。ラペル幅が広めで、着丈はやや短く、ドロップはきつめ。また、玉縁ポケットで、白の貝ボタンを採用している。イタリアンカラーの白シャツをインナーに、パンツは茶のコーデュロイ。足元はストール マンテラッシのスエードスリッポン。ジャケットのライトグレーのトーンに対して、パンツと靴の茶のトーンを揃え、キレイなグラデーションを作っているのがポイントに。

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ダブルブレストのスーツは、ポロシャツを合わせて脱力で!
フィレンツェのテーラー、リベラーノ リベラーノにて8年ほど前に仕立てた6ボタンダブルブレストのスーツ。素材は英国のテキスタイルメーカー、ウィリアムハルステッド社のキッドモヘア。グレーのオーセンティックな一着は、長く使える現役選手、そんな見本でもある。インナーのポロシャツは、シーアイランドコットン製。かつて赤峰氏がディレクションしていたグレンオーバーのもので、28年ほど前から愛用。カラートーンを合わせているとともに、素材感のハーモニーも絶妙。手にはペルソールのサングラス、足元は右と同じスエードのスリッポン。

(注1) 「ピッティウォモ」
毎年1月と6月にイタリアのフィレンツェにて催されるメンズの国際服飾見本市。クラシコ・イタリア協会に属するメーカーを筆頭に、クラシックからストリートまで、世界中のメーカーが集う。それに伴い、世界中のバイヤーも勢揃い。次のメンズファッショントレンドが模索される場所なのだ。


(注2) 「グレー」
1月のメンズミラノコレクションでもグレーが主流。つまりこのグレーのトレンドは今年の秋冬まで続くということ。2006年6月号の本誌でも、「都市型グレースーツ」を特集。


(注3) 「明るいトーン」
グレーはトーンによって、さまざまなカテゴリーに分かれる。特にトレンドとして浮上しているのは、ライトグレーからミディアムグレー。チャコールまではいかないミディアムダークまでの、比較的明るめのトーン。


(注4) 「上質な素材」
特に注目すべきは、モヘアやシルクの混紡されている素材。シャイニーなグレーが、春夏にふさわしい清涼感を演出し、シックな雰囲気を醸し出す。


(注5) 「単品へのこだわり」
スーツやジャケットを購入する際には、どのように着こなすのかを頭の中でイメージすることが重要だ。ブランドのネームに惑わされがちだと単品を選んでしまう!とは赤峰氏の指摘。

 
 
 

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写真集「Dressing in the Dark」を見ると、映画のシーンからメンズスタイルが考察できる。グレーの着こなしで参考となるのは、左のジョージ・クルーニーの着こなし。グレージャケットに白シャツが、シンプルでシック。

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写真集「ALBUM ANTONIONI」より。参考にしていただきたいのは、椅子に座っているジャック・ニコルソン。グレーのこなしではないものの、脱力しながらもエレガンスをキープしているのが洒脱。

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今月の赤峰ワードローブ [OCEANS掲載記事]

赤峰氏がプロデュースする「きもの」のスミズーラ会を紹介!

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ニッポンの男ならしっかり着こなしたい「きもの」。ということで、今月は赤峰氏がセレクションする「きもの」スミズーラ会「柳裳苑」を読者だけに特別ご紹介!3月11日、12日に東京はホテルニューオータニの芙蓉の間にて開催。会場では洋服と同じ色あわせで、氏が考える王道の5つのコーディネートが楽しめます。紋付き袴、おめし、つむぎ等を全国各地から調達。また、帯や雪駄にいたる小物まで用意し、皆さまのご来場を心よりお待ちしています。(ホテルニューオータニ)

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2007年02月11日(日)

朝日新聞 be on Sunday 日曜ナントカ学 『スーツはすぐれもの』に紹介されました [朝日新聞掲載記事]

弊社の代表赤峰の一部コメントと画像が、朝日新聞 be on Sunday ('07年2月11日付)の日曜ナントカ学:「スーツはすぐれもの」に株式会社オンワード樫山大沼勉専務・英国羊毛協会会長Mr.アークロイド氏らと一緒に日本の紳士服業界を代表して、ご紹介いただきました。

団塊世代の定年退職を目前にニッポンのサラリーマンの制服:スーツに変わるファッション提案についてコメントさせていただいています。また、近年赤峰も参加しているジェントルマンズサミットを主催しておられるテーラーケイドの山本祐平さんのコメントも合わせて紹介いただきました。

是非ご一読ください。




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2007年02月09日(金)

インコントロ“X”第4期開講のお知らせ [INCONTRO NEWS]

'07年3月から新たに第4期インコントロ“X”(赤峰私塾) をスタートいたします。
3月6日(火)迄、順次お申し込みをお受けしています。多くの皆様のご参加をお待ちしております。

詳細はこちらをご覧下さい。>>

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赤峰 幸生 (あかみね ゆきお)

● イタリア語で「出会い」の意のインコントロは、大手百貨店やセレクトショップ、海外テキスタイルメーカーなどの企業戦略やコンセプトワークのコンサルティングを行う。2007年秋冬からは『真のドレスを求めたい男たちへ』をテーマにした自作ブランド「Akamine Royal Line」の服作りを通じて質実のある真の男のダンディズムを追及。平行して、(財)ファッション人材育成機構設立メンバー、繊研新聞や朝日新聞などへの執筆活動も行う。国際的な感覚を持ちながら、日本のトラディショナルが分かるディレクター兼デザイナーとして世界を舞台に活躍。 Men’s Ex、OCEANSに連載。MONOCLE(www.monocle.com)、MONSIEUR(www.monsieur.fr)へも一部掲載中。

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OCEANS 4月号連載 AKAMINE STYLE 目覚めよ、日本の男たち!

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MEN'S EX 2月号 平成の寺子屋 赤峰幸生の上級ファッション塾 連載vol.04

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赤峰さん的ジャケットの着こなしテク

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