AKAMINE BLOG

メンズファッションディレクター 赤峰 幸生のBLOGです。

2007年04月06日(金)

来る5月25日(土)、26日(日)プレタスーツオーダー会を開催します [MEN'S EX 掲載記事]

メンズEx 5月号(4月6日付け発売)にてご紹介させて頂いています「Akamine Royal Line 読者限定オーダー会」をAKAMINE BLOGご高覧の皆様にもお届けさせていただきます!

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赤峰さんが考えるリアルクローズのスーツです
 
サイズは44〜52、ボディはドロップ6と7のサイズサンプルを用意しています。オーダー価格は、スーツ15万8000円〜。裾上げと本切羽は無料です。写真のスーツは3シーズン着用できるハリソンズの肉厚トロピカルウールを使用。スーツ16万950円(オーダー価格)、シャツ(参考商品)、タイ1万500円。以上(問)インコントロ tel.03-3447-1891

アカミネ ロイヤルライン
AKAMINE ROYAL LINE
読者限定オーダースーツ
昨年の秋、赤峰幸生さんとパリの生地展「プルミエール・ヴィジョン」に行ったときのこと。赤峰さんは日本からヴィンテージの生地見本を持参したり、メーカー各社にアーカイブの資料を持参してもらって、それぞれが得意とする生地を復刻してもらっていました。感心すると同時に「かなりオーダー入れてるなぁ」と不思議に思っていたのですが、今回のコレクションを見て納得。赤峰さんの集大成といえる、リアルクローズを表現した「アカミネ ロイヤルライン」を立ち上げたのです。どれもこれも、打ち込みのしっかりしたヘビーウエイトの生地を使用していて、赤峰さんテイスト全開。今回特別に、秋冬からの展開に先がけて、読者限定のオーダー会を2日間設けてもらいました。当日は、ヴィンテージの復刻生地を中心に、デッドストックの着分も用意。さらに、オーダされたかた全員に、「アカミネ ロイヤルライン」のタイをプレゼントしてくれるそうです。ご応募を。
 
 
<応募方法>
まずは、ハガキでMEN'S EX編集部までご応募ください
5月25日(金)13時〜18時、26日(土)13時〜17時に開催される読者限定25名のオーダー会に参加ご希望のかたは、ハガキに住所、氏名、年齢、職業、日中連絡が取れる電話番号、希望の日時を明記の上、〒102-8187 東京都千代田区九段北4-2-29 世界文化社 MEN'S EX編集部「赤峰さんオーダー会係」までご応募ください。5月2日(水)当日の消印有効です。※5月3日(木)以降の消印分については、直接インコントロオフィス宛(〒108-0071 東京都港区白金台5-5-7ガーデンコート白金台301)にご郵便下さい。応募者多数の場合は抽選とし、当選者のみにご連絡いたします。ご応募いただいた個人情報は抽選・当選のご連絡のために使用させていただきます。この目的以外で許可なく第三者への個人情報の提供はいたしません。お送りいただいたハガキは、抽選にもれたかたのものは速やかに廃棄し、当選したかたのものはご連絡後、弊社が責任をもって適切な方法で廃棄いたします。

 

■特典1 5月25日(金)、26日(土)の2日間、読者限定プレタスーツオーダー会を開催!
5月25日(金)13時〜18時、26日(土)13時〜17時の2日間、赤峰さんのオフィス「インコントロ」(tel:03-3447-1891 住所:港区白金台5-5-7ガーデンコート白金台301)にて、読者限定25名のオーダー会を開催します。
地図は[ 印刷用地図 ]をご参照ください。

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■特典2 赤峰さんが別注したヴィンテージの復刻生地を用意しました!
 
ヘビーウエイトの英国生地が目白押し!
生地展「ミラノ・ウニカ」や「プルミエール・ヴィジョン」で、トレンドを気にせず、男服の本質である色柄でヴィンテージの生地を復刻した赤峰さんこだわりのオリジナル生地。さらに、ホンモノのヴィンテージ生地も用意。

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■特典3 オーダーされたかた全員にアカミネ ロイヤルラインのタイをプレゼント!

柄から起こしたオリジナル生地もアリ!
スーツ・ジャケット・コートをオーダーされたかたには、1着につきアカミネ ロイヤルラインのタイ(1万500円)を1本プレゼントいたします。赤峰さんが生地から別注したこだわりの逸品で、なかには柄から起こしたものも!

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MEN'S EX 5月号 菊池武夫と赤峰幸生の Be Buffalo Forever! vol.12 [MEN'S EX 掲載記事]

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菊池武夫さんと赤峰幸生さん。
ファッション界の2人の巨匠が毎回テーマを決め、それに基づいてファッションを披露し語り合う、夢の対談連載。

「今月のテーマ」
スプリングコートの着こなし方

身も心も軽やかになる春ですが、日によってはまだまだ肌寒いこともしばしば。そんな時期に重宝するのが、スプリングコートです。そもそもコート好きを自任するおふたりは、はたしてこのアイテムをどう着こなすのか?ダンディズムや季節感をテーマに、対談はまたしても痛快に進んでいきました。

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■(写真右)赤峰幸生氏
・ベルソールの折り畳みサングラス(マックィーンモデル)
・プリンチペのボタンダウンシャツ
・アカミネロイヤルラインのタイ
・リヴェラーノ&リヴェラーノのオーダースーツ
・アカミネロイヤルラインのポプリン地のオリジナルコート
・ジョージ・クレバリーのストレートチップ
 
 
 
 
■(写真左)菊池武夫氏
・ボルサリーノの帽子
・ルイ・ヴィトンのシルクシフォンのストール
・40カラッツ&525のリネンコート
・スウェイン・アドニー・ブリッグのステッキ
・リーバイス505のホワイトジーンズ
・アディダスのスニーカー(アリ・クラシック)
 
 

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今回の撮影の舞台となったのは、銀座銀杏並木通りに面したレストラン「セラン」。春間近とはいえ、日が暮れてくるとまだまだ肌寒いようで、お二人ともコートを「ビシビシに締めて」会話に興じていました。それにしても、絵になります(笑)。

■コートほど男を感じるものはない
菊池  そもそも僕はね、コートが凄く好きなんですよ。重厚なものもあれば、ペラペラのシャツみたいなものもあって、丈ひとつとってもその長さはいろいろでしょ。だから、着る愉しみがあるんですよね。時期にしたって、一般的には冬の衣料と思われがちだけど、今回のスプリングコートのように、春先に颯爽と羽織って歩くタイプだってあるし、実際に僕は梅雨の時期まで着ることがありますからね。雨の中を傘をささずにコートを着て、濡れながら歩くんですよ。
赤峰  ご多分に漏れず僕もコートは好きで、それこそトレンチに始まって、いろいろなバリエーションを持っていますよ。特にこの時期は、プレーンなタイプのコートをダラッと着ている感じがピッタリですよね。やっぱりコートほど男を感じるものって僕はないなと思っていて、まさに菊池先生のおっしゃるように、多少の雨など気にしないでコートを濡らしながら大股で歩いている姿というのは、一番カッコイイなと思いますね。
菊池  パリでよく見かけた光景なんですけど、雨の日に傘をささずにコートを着て、雨が入らないようにパイプを下向きにくわえながら歩いてるおじさんがいるんですよ。シビれましたね。コートだって別にパリッとしたものを着ているわけじゃないんですけど、こういう何気ない仕種がサマになるんですから、やっぱり文化が違うなって思いますよ。
赤峰  そうですよね。(注1)アルベルト・ソルディがスプリングコートを羽織っている姿には、なんだか大人の魅力といったものがありましたよ。フレッド・アステア、ケーリー・グラント、(注2)スティーブ・マックィーンなんかもそうです。昔のアクアスキュータムのアクアファイブや、ロンドンフォグのテロッとした風合いのコートとかを何気なく着ているのを見ると、とにかく男が感じられます。
菊池  着古して、身体によく馴染んだ感じがカッコイイんですよね。刑事コロンボなんかはまさにそう。あの汚く着た雰囲気はすごく好きです。
赤峰  ヨレちゃうともう古いと思うんじゃなくて、ヨレてやっとコートらしくなってきたって感覚ですよね。だから新品を着るのは少し恥ずかしい。
菊池  そういう意味で、赤峰さんもよくコートが似合いますよね。
赤峰  ありがとうございます(笑)。僕が思うに、コートというのは95丈、100丈、110丈、だいたいこの3つがレングスの基本だと思うんですよ。あとはウエストを絞っているか、ストレートかといった具合。スプリングコートの場合、いくらサラッと着るとはいっても、やはりそこそこ台襟が高くて、襟に存在感がないといけません。チビ襟というのはちょっとね。ラインも、僕が着ているようにウエストがシェイプされているのだったり、あるいはAラインのコートなんてのもカッコいいと思います。
菊池  あぁ、いいですね。僕は結構Aラインが気分かな。なんといってもシルエットがキレイですよ。
赤峰  Aラインだと、振り返ったときの蹴回しが大きいからフレアがついて、そこに男のエレガンスが感じられるんですよ。雨のときは前をビシビシに締めるんだけど、ラインは優雅っていうのがなんともいえずいいですよね。映画「暗殺の森」(ベルナルド・ベルトルッチ監督、1970年)の中で、(注3)ジャン=ルイ・トランティニャンが着ていたのもそういった風情があって、すごくカッコよかったですね。それと、(注4)ジャック・タチ。丈が短くて少しAラインのコートに、これまたえらく短いパンツを合わせ、足元にはアーガイルの靴下が覗いている。それはそれでフレンチの粋がありました。

■季節感を意識することって凄く重要ですよね
赤峰  ことヨーロッパにおいてスプリングコートというのは、イヤーラウンドの中のベースのコートという感じがありますよね。
菊池  そうですね。向こうはライナーの取り外しって常識みたいだから、冬はスプリングコートの裏にウールとかキルトのライナーをつけて、春になるとハズしてしまう。そんな着回しをしていますよ。
赤峰  最近でこそよく見かけるようになりましたが、もともとヨーロッパに中綿のコートとか、ダウンのコートってあまり存在しなかった。寒ければウールのオーバーコートを着るし、暖かければスプリングの一重のコートを着る。そういう使い分けをしていましたよね。
菊池  現在は地球温暖化などいろいろな問題がありますが、特に都市部にはシーズンがありません。食事でも生活でも、なんでも旬ってあるじゃないですか。そういった季節感を意識することって凄く重要ですよね。これは洋服も同じで、季節をきちんと意識して着ることってとても大切なことだと思います。昔はこの日を過ぎたらこれを着るってことがちゃんと決まってましたもんね。
赤峰  本当にそのとおりです。イギリスの昔のスプリングコートなんかは、アームホールのカマのところにループが両方ついていて、雨でずぶ濡れになったら、ハンガーの両肩に引っ掛けて乾かすようになっているんですね。現代と違って、自然とか、季節にきちんと向き合っていたことが、ここからもよくわかります。
M.E.今回はお二人ともオリジナルを着てご登場いただきましたが、それぞれのポイントなどを聞かせていただけますでしょうか。
菊池  僕はどうしても本筋からハズして物事を考えるタイプだから、あえてリネン素材のコートにしました。シワになりやすいけど、それがまたいい表情になるかなと思って。キレイにしているとなんだか落ち着かないんですよ(笑)。着こなしはビシッとしていても、どこかダラダラした感じが欲しいですね、僕の場合。
赤峰  早くも雰囲気が出てきていますよね。肩もずいぶんとナローでカッコイイです。
菊池  ありがとうございます。僕自身、それが凄く好きでね。スーツの上にコートを着たとき、肩がぐーんと平らになるのがイヤなんですよ。
赤峰  ジャン・ギャバンのトレンチ姿も肩がちょっとドロップ気味になっていてえらくシブい。
菊池  そう、あれがいいんですよ。
赤峰  確かに麻のコートは本流ではなく、やはりクラスなもの。いわゆる機能というよりは、これを着ることによる遊び心の表現ですよね。その点、僕のは逆で、ミリタリーの生地を使ったものです。ブリティッシュミラレーンという、バーブァーなども使っている生地屋の、リアルポプリンと呼ばれる高密度の生地を使い、防水性も高い作り。モデルとしては、'60年代後半から'70年代にかけて、モッズの時代に出てくるようなショートカットのスタイルです。ハ刺しも全部入れて、完全にテーラードな作りをしています。ただ、まだ新品なのでこれからもっといじめ抜いてピリを出したいですね。
菊池  これを着古したら凄くいい味わいになると思いますよ。僕だったらこのコートには、ザクッとしたコットンの、ローゲージの首が抜けているようなセーターを着て、緩めのパンツをはいて、といった感じで合わせてみたいですね。意外と構築的なイメージなので、バランスを崩して着ると面白いんじゃないかなって。
赤峰  なるほど、さすがは菊池先生。では、僕が先生のコートを着るとしたら、そうですね、確か色違いでネイビーもあったと思いますが、そっちを着て、中にコバルトブルーか、ロイヤルブルーのラコステの長袖のポロシャツを合わせ、ネイビーとのグラデーションを見せつつ、リーバイスのホワイトコーデュロイのトラウザースにスニーカーというのはいかがでしょう。春の気分にしっくりくるのでは。
菊池  いや〜、いいですねぇ。赤峰先生、お見事です!



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(注1) 「アルベルト・ソルディ」(右)
1920年イタリア生まれ。映画俳優として生涯で約150本の映画に出演し、'95年にはその功績が讃えられ、ベネツィア映画祭において特別功労賞を受賞。'03年没。

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(注2) 「スティーブ・マックィーン」
1930年アメリカ生まれ。'56年に「傷だらけの栄光」で映画デビュー。一躍人気スターの仲間入りを果たし、以後アクション映画を中心に数々の作品に出演する。'80年没。

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(注3) 「ジャン=ルイ・トランティニャン」
1930年フランス生まれ。'55年に「空と海の間に」で映画デビュー。'66年の「男と女」で一躍有名になり、今やフランス映画界を代表する名優としてその名を知られる。

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(注4) 「ジャック・タチ」
1903年フランス生まれ。映画監督兼俳優。'53年、「僕の伯父さんの休暇」を発表。主人公ユロ氏の風変わりなキャラクターとともに世界中で大ヒットを記録。'82年没。

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菊池さん的コートの着こなしテク [MEN'S EX 掲載記事]

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ウイングカラーをこんな風に着ます

フォーマルなウィングカラーシャツの胸元を開け、スカーフとともに合わせる上級ワザ。こうした遊び心は菊池先生ならではといえるでしょう。是非見習いたいものです。

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白のベストが気分だそうです

コートの下には、白のベストを合わせています。ウイングカラーシャツにしてもそうですが、カジュアルなものにフォーマルなものをミックスするのが、菊池さんの気分とのこと。

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競馬観戦用のステッキで休憩

実はこれ、競馬観戦用のステッキです。通常の使用のほかに、ちょっと疲れたな、というときにはこうして椅子代わりになるので重宝します。ただし、コンクリートの上では×。

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赤峰さん的コートの着こなしテク [MEN'S EX 掲載記事]

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BDの襟ボタンはハズすのが赤峰流

ビビッドなピンクのシャツを選ぶあたりもサスガですが、故ジャンニ・アニエッリよろしく、BDシャツの襟ボタンをわざとはずしてタイドアップしているあたりはサスガです。

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ウエストのシェイプがなんとも絶妙です

アカミネロイヤルラインのオリジナルコート。腰にかけて緩やかにシェイプされたシルエットは、'60年代後半から'70年代にかけて、モッズのテイストを汲んだもの。95cm丈です。

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ダブルブレストの前を留めて風格を

ダブルブレステッドのフロントを留めて着こなすのも赤峰さん流。オーソドックスなアイテムを選びつつこなしでニュアンスをつけるのは、赤峰さんが最も得意とするところです。

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私はコレを大定番とします!あの人が選んだ定番リストが見たい [MEN'S EX 掲載記事]

星の数ほどある名ブランドの名作の中で、あなたにとっての大定番品とは?
ここに目利きが選んだ定番品リストを、モノの背景やエピソードを交えながら一挙に大公開します!


【インコントロ代表/赤峰幸生 定番リスト】

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■ジョン スメドレー ハイゲージウールニット
10枚以上はもっています
「ちょっとしたときの羽織りものとして年間を通して使える堅牢なカーディガン。ネイビー、茶、グレイなどが基本でしょう」

■モンブラン マイスターシュテュック
とても丈夫でクッション性も抜群です
「筆圧の強い自分の文字に耐えられる唯一のペンです。既に25年以上は愛用していて、これからも変わらず使い続けます」

■ドレイクス タイ
色がベーシックなので気にいっています
「ベーシックな色が豊富なところがいい。ドット柄や千鳥、レジメンタルなど時代を超えて使っていける数少ないタイです」

■シャルベ チーフ
なんとも微妙な色合いが見事です。
「1950年〜'60年代の水玉やプリントものなど、基本の柄がいまだに存在していて、その色合いがまたとても気に入っています。」

■ハミルトン ベンチュラ
外に見せない状態で手首にリストさせる
「ヴィンテージモデルを中心に、もう30年以上愛用しています。時計は基本的に小ぶりのモノがエレガントで好みです」

■ペルソール 折り畳みメガネ
ヨーロッパにおけるサングラスの原点
「ヨーロッパのサングラスの原点です。なかでも、'60年代のモデルはコーディネイトがしやすいので、数タイプ所有しています」

■シャルベ シャツ
質の高いレギュラーなシャツです
「15年前にオーダーしたのがはじまり。シャルベのシャツはフィット感が抜群。台襟は高くもなく低くもなく、とても絶妙です」

■エドウィン・ウッドハウス スーツ生地
10年着られる、くたびれない生地
「春夏秋冬問わず、基本的にスーツ生地は保形性に優れた、ヘビーウエイトなものが好みなので、ここの生地よく使います」

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2007年03月29日(木)

エスクァイア日本版「LAST(vol.9)」5月号臨時増刊(男の靴雑誌)“Akamine's choice” [LAST掲載記事]

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「LAST vol.8」に引き続き、vol.9にて、「達人たちが選ぶファブリックと靴」の中で、Akamine's choiceとして、ご紹介させていただきました。是非ご一読下さい。 
 
Fabric & Shoes
達人たちが選ぶ、ファブリックと靴。
 
[春夏編]
モヘア、シャンブレー、またはコットン、リネン。
色柄以上に、その素材感が重要な春夏のスーツファブリック。
達人たちが考える、爽快かつエレガントな
素材と靴のマリアージュ。

Akamine's choice 1
「ウィリアムハルステッドのウールモヘア、ピンヘッド風ブラウンシャンブレー」×「米国調のコードヴァン・オックスフォード」

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 ロンドンのサヴィルロウのテーラーが好んで使う3プライ、つまり三つ縒りで、英国生地ならではのハリ感に納得しています。10年以上前から、この生地のシングルブレスト3つ釦段返りとダブルブレストのスーツを愛用しています。海外出張の多い私にとっては、プリーツが取れにくく非常に重宝している素材です。またセミセレモニーやパーティなどにも対応する、格式のある生地でもあるといえます。
 今年の気分は、白のナローなシャツに黒無地のシルクタイ、そして靴は'60年代アメリカの代表モデルというべき、コードヴァンの質感が魅力的なフローシャイムのコブラヴァンプとのコーディネイトです。ただ現在はコードヴァンのヴァンプ自体が希少なので、コードヴァンならキャップトゥやプレーントゥなどもいいでしょう。パンツは5cm幅のダブル、裾幅は19.5〜20cmぐらいでシャープなイメージに。できれば針抜きの黒のシルクホーズと合わせて、ドレスイメージで装いたいものです(談)。

【BROOKS BROTHERS】
このブルックス ブラザーズネームのオールデン製コードヴァンシューズは、両社の長い信頼関係があってこそ販売されている傑作。デザインもラストもオリジナルで、他では手に入らない。¥89,250(ブルックス ブラザーズ/ブルックス ブラザーズ ジャパン tel.03-3403-4990)
 

Akamine's choice 2
「アルスターウィバース社のスペンスブライソン、リネン」×「コンビシューズ」

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 アイリッシュリネンの本家本元、北アイルランドのアルスターウィバース社の生地ブランドであるスペンスブライソンのリネンは、夏に不可欠の素材です。麻のカリッとした、密度の高い生地は見事の一言です。無論、スーツにするなら白蝶貝釦使用の6つ釦ダブルブレストです。
 合わせるのは革とキャンバスがコンビになったフルブローグタイプが今の気分です。ハリのある麻の味とキャンバスを合わせるのです。こんな夏のアイリッシュリネンのスーツにコンビシューズというのは、18世紀から継承して愛されている伊達男のスタイルです。イタリアの'60年代の映画監督であり、俳優としても名を馳せた、私の大好きなヴィットリオ・デ・シーカをイメージして着こなしたいですね。昔はコンビシューズの布部分に白墨を何度も塗り込んで、履き込んだヴィンテージ風の味を出したものです。映画「ベニスに死す」のボガードみたく、パナマ帽を被るのもいい。粋や洒落という言葉が似合う装いです(談)。


【BROOKS BROTHERS】
ベージュと茶のナチュラルなコンビネーションが、エレガントなリゾートスタイルを喚起させる。洗練感溢れる表情を持つ、ピール社コレクションの英国製フルブローグ。¥68,250(ブルックス ブラザーズ/ブルックス ブラザーズ ジャパン tel.03-3403-4990)

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2007年03月24日(土)

OCEANS 5月号 連載#14 [OCEANS掲載記事]

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King of Elegance

マエストロ赤峰の
「粋がわかれば、すべてがわかる」



白シャツの“粋”

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白のシャツが粋に映えるのはグレースーツとのハーモニー

何気ないが何気なくない、そんな目標となる白シャツのこなし方。シャツは本文中にもあるように、パリのヴァンドーム広場にあるダンヒルのシャツバーにて購入。ヘビーウェイトのボブリンで、ドレッシーすぎないテイストを醸し出す。ダブルブレストのグレースーツは、マエストロ赤峰氏自身のブランド、アカミネ ロイヤルラインのもの。英国を代表する生地メーカー、ドーメルのハウンドトゥースを使用している。無彩色でのエレガントな着こなしだ。

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無造作に見えることが、白シャツをこなす、見よがし方
タイを外し、ダブルカフスを開けて、袖をまくり上げてこなす。こんなラフな雰囲気も白シャツのエレガンスが際立つ。上質な生地であるがゆえ、シワ感が美しい。ポイントになっているスクエアのカフスリンクはオニキス。フランス製で、ブランド名は不明。
 

 シャツ一枚だけを選ぶのならば、それは白に限るだろう。日本では白無地のシャツはビジネス用と狭義で捉えられがちだ。そして、平凡でツマラナイというようなネガティブなイメージを持つ人も多いのではないか。しかし、実は白シャツをエレガントにこなすことこそ、お洒落の究極だと思うのである。それは(注1)ケーリー・グラントしかり、(注2)ハンフリー・ボガートしかり。彼らの過去の着こなしは、白シャツの魅力を今に伝えてくれるよきお手本だ。白のシャツは過度に主張することなく、着ている本人を引き立てる。だから彼らが格好よく映えるのだ。
 では、どのような白のシャツを選べばよいのか?日本人の傾向としては、ブランドネームに踊らされるキライがある。しかし、ブランドは選択の“道標”にはなるが、本質的なタグネームに捉われず、モノとしての良し悪しを見極める目を養いたい。白のシャツはその題材としては、もっともハードルが高いアイテムだろう。私の場合の条件は、素材が(注3)ヘビーウェイトの上質なコットンであることだ。それは長く着られ、(注4)着れば着るほどに生地が体になじみ、より魅力的な風合いへと変化していくからである。ハンドの袖付けがどうだのといった、ウンチクのためのディテールには惑わされないことだ。グレーのダブルブレストスーツの中に着ているのは、パリのヴァンドーム広場にある(注5)ダンヒルのショップで6年ほど前に買い求めたシャツであるが、生地はコットンのヘビーウェイトな(注6)ポプリン。何気ないが、実はカラーが切り替えてあるダブルカフスということで、実は何気なくないというのがミソ。質のいい生地はシワ感さえもエレガントに映える。この先、クタクタになって擦り切れても、それがよい味になる。スーツに合わせる白のシャツ。ということだけでなく、これからの季節には当然、シャツ一枚だけで出歩く“シャツが主役”のシーンも増える。そうしたときに、白のシャツ一枚でサマになる着こなしこそ、究極だ。
 最後に、コットンのシャツは洗いざらしもいいのだが、私はアイロンをかけることが多い。それはホテルのシーツのようにパリッとした肌触りが心地よいからだ。そして着たシワ感が、ナチュラルで粋に見える。
 
 
(注1) 「ケーリー・グラント」
1904年イギリス生まれのアメリカ人俳優。代表作は「北北西に進路を取れ」。スクリーンにおける洒脱な着こなしは、赤峰氏のイメージソースになっている。


(注2) 「ハンフリー・ボガート」
1899年生まれ、ニューヨーク出身の俳優。愛称はボギー。ヘビースモーカーとして知られ、ハットを被り、トレンチコートの襟を立て、タバコをくゆらせる姿が代名詞的。赤峰氏も認める、ハードボイルドな男の格好よさを体現している。


(注3) 「ヘビーウェイト」
糸の打ち込み本数が多く、地厚な生地。そうした目がしっかりと詰まっている生地を赤峰氏は好む。


(注4) 「着れば着るほど」
赤峰氏のモノ選びの基本は、長く愛用できること。着続けることで魅力を増すことに重きが置かれる。


(注5) 「ダンヒル」
“ブランド名に左右されない”というのが赤峰氏の信条。しかし、“背景に由来があるブランドには、必然的によいモノが多い”とも語る。英国を代表するブランドであるダンヒルはそのひとつといえる。


(注6) 「ポプリン」
1685年に登場し、18世紀初頭から一般化した織り方のひとつ。横の方向に畝を作った織物のことで、生地には独特のコシや張りが出る。

 
 

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1_ 「Bogie」より。

ハンフリー・ボガードの無造作な雰囲気が粋な白のシャツのこなし。

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2_ 「CARY GRANT A CELEBRATION OF STYLE」より。

白のシャツ一枚で、かようにも格好よく着こなすことができるという最高の手本。

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3_ 「Sinatora」より。

胸元を開けて、袖をまくっている姿が、シンプルでありながらも、実にナチュラルで粋。小物使いもさすが。

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今月の赤峰ワードローブ [OCEANS掲載記事]

Y.アカミネ コレクションのアイリッシュリネンジャケット

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赤峰氏のプライベートレーベルの2007年春夏コレクションで展開しているジャケット。モデル名は「LEE」。素材はざっくりとしたナチュラルカラーのアイリッシュリネン。将校のジャケットがイメージの源になっているミリタリーなデザインで、一枚仕立て、肩パッドなし、バックベルト付き、ベンツは深め。白シャツと合わせるのがおすすめ。

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2007年03月06日(火)

MEN'S EX 4月号 菊池武夫と赤峰幸生の Be Buffalo Forever! vol.11 [MEN'S EX 掲載記事]

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菊池武夫さんと赤峰幸生さん。
ファッション界の2人の巨匠が毎回テーマを決め、それに基づいてファッションを披露し語り合う、夢の対談連載。

「今月のテーマ」
お気に入りのドレスシューズ

今回のテーマは読者の皆様に昔から根強い人気がある「靴」。ファッション界の両巨匠が語ってくれた思い出の靴は、菊池さんが「英国靴のチャーチ」、赤峰さんが「往年のアメリカ靴」という展開になりました。ちなみに、今気になっている靴はお2人ともエスパドリーユとか。その話の内容やいかに?

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■(写真右)赤峰幸生氏
・シャルベのシャツ
・アカミネロイヤルラインのタイ
・アイリッシュリネンカンパニーのチーフ
・アカミネロイヤルラインの綿ギャバスーツ
・ストール マンテラッシのスリッポン
 




■(写真左)菊池武夫氏
・グレースのジャージ素材キャスケット
・フェルラのシルクを渡して作ってもらったベルヴェストのジャケット
・フェイヴァーブルックのドクロ柄シルクストール
・Gスターのジーンズ
・ジョンストン&マーフィーのウイングチップ



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20代の頃、菊池さんはずっと英国靴の良心と謳われたチャーチを、赤峰さんは往年のアメリカ靴を、それぞれ履いていたそうで、その頃の話で盛り上がっていました。

■菊池さんはチャーチ、赤峰さんはアメリカ靴
菊池  お洒落を本当に意識しはじめたのは18歳くらいで、それまでも意識していましたけど、変な格好していましたから。下駄履いたりとかね。18歳になってからきちんとしはじめたんですけど、当時はチャッカブーツが好きでした。細いパンツにチャッカブーツを合わせてっていう感じ。ただ、革靴は子供の頃からずっと履いていました。今と違って、スニーカーなんか逆にない時代でしたから。赤峰さんが意識し出したのはいつ頃ですか?
赤峰  やっぱり高校生、17歳くらいですかね。僕もハイカットのチャッカブーツが好きでした。「ウエスト・サイド物語」という映画があって、(注1)ジョージ・チャキリスとか、ああいう連中がブーツっぽい靴を履いていたのに影響を受けまして。意識しはじめたのは、多分その頃からですね。菊池さんは思い入れの強い靴ってありますか?
菊池  僕の場合は、なんといってもチャーチです。
赤峰  ほーっ、何歳のときですか?
菊池  20代半ばから30代後半まで。かなり長い間、ずっとチャーチばかりを履いていました。
赤峰  相当早いですよね。
菊池  早かったと思います。一時期、室内履きまでチャーチで揃えて、家の中でも履いていました。いわゆるビロードのスリッパです。
赤峰  どこが好きだったんですか?
菊池  ゴツいところです(笑)。形はベーシックじゃないですか。で、革底なのにゴツい。コバがしっかり張っていますよね。その張った感じが男らしくて好きだったんです。それ以来、僕の靴はゴツいやつばかりになってしまって。ただ、'70年代にベーシックなものを全部やめてしまった時期があるんですよ。ベルボトムパンツはいて、手作りの一枚革で作った変なモカシンみたいなのとか、オランダのサボの変形みたいなのとか、そういうのばかりを履いていて。そのときは、チャーチはほとんど履きませんでした。
赤峰  僕は渋谷が本拠地だったじゃないですか。昔の恋文横丁に「サカエヤ」っていう、いわゆる米軍の流れもののお店があって、アメリカの靴が売っていまして。あそこにあった靴には憧れましたね。その後、初めてニューヨークに行ったとき、ブルックスブラザーズでコードバンのローファーを目にして。今から40年近く前ですけど、やっぱり感動しました。とにかく高かったですけど・・・・・。
菊池  実際に買われたんですか?
赤峰  もちろん、買いました。ただ、手入れが悪かったものだから、コードバンがダメになってしまいまして。
菊池  もったいないですね。やっぱり赤峰さんの根底にあるのはアメリカの靴なんですか?
赤峰  そうですね。最初に出会ったのがアメリカの靴でしたから。(注2)バスのスポートカシンっていう5アイレットの型押しシューズとか(注3)ウォークオーバーとか。フローシャイム、ボストニアンとか、あの辺です。
菊池  ありましたよね。どれも懐かしい名前ばかりです(笑)。
赤峰  あの頃はアメリカの靴に憧れていて、'60年代から'70年代にかけてのアメリカの靴はだいたいひと通り履きました。イタリアのようなキザな靴は履きたくない、みたいなのがありましたからね。あとはフランスのジェイエムウエストンの対抗馬だったジャン バディなんかも好きでした。不思議と、紐靴よりはスリッポンが多かったかな。菊池さんが浮気をせずにずっとチャーチだったのとは対照的です。
菊池  そうですね。どっちかというと、普通のちゃんとした靴はチャーチで済ませてしまったというか。フローシャイムとかも履きましたけど、あまり記憶に残ってないんですよね。
赤峰  昔のチャーチはいいですもんね。最近の靴って、特にイタリアの靴とかって、表現が大げさすぎるものが目につくんですよね。
菊池  やっぱり今の靴ってデフォルメされすぎているから、ときどき恥ずかしい。若い人にはいいですけどね。実態とそぐわないようなカタチをしている靴もけっこうありますから。
赤峰  無理やりロングノーズにしてるというか。同じロングノーズの靴でも、故意にそうするんじゃなくて、バランスのよさがもたらす結果として、ノーズが長く見えるのがいい。
菊池  そうなんですよね。今日履いているジョンストン&マーフィーみたいな木型の靴を探しているんですけど、全然ないんですよね。
赤峰  そういう昔の大切な靴って、菊池さんはリペアとかされるんですか?
菊池  僕はしないんです。本当はしたいんですけど、どうしても放ったらかしになっちゃいます。
赤峰  服でもそうなんですけど、僕も手入れのいいほうではないんです。よく靴の好きな人で靴オタクみたいな人がいるじゃないですか。やたら凝りすぎている人。そういうのは苦手です。菊池さんは、靴はこうあるべき、みたいなのってありますか?例えば常にピカピカでないといけないとか・・・・・。
菊池  靴はきれいであるというより、本当に好きだったら履きますからね。だから、履いたままの感じ。ただ、やっぱりリペアして履くくらいのマメさは、あったほうがいいと思います。僕はやってないですけど(笑)。
赤峰  僕の中では、買いたての靴って嫌なんです。
菊池  あっ、それ僕も嫌です。
赤峰  ヨーロッパの車と同じで、汚れてこないと自分の靴にならない感じがして。真新しい状態を維持するような気分って嫌なんです。どちらかというと、自分の足で革をいじめてやるみたいな。いじめ込んでいかないと、自分の足の形に沿ってこない感じがしますしね。
菊池  手入れもしないんですか?
赤峰  たまにはします。でもしょっちゅうやるとか、そういうのはないです。今日は写真撮るから、あれでも一応磨いてきたんですけど、全然磨いている感じになってないですね(笑)。
菊池  僕も普段はほとんどしないんですけど、今日は一生懸命磨いて、シューツリーとか入れたことなかったんだけど入れて(笑)。
赤峰  一緒ですね(笑)。

■今年はエスパドリーユが凄く気になっている
菊池  映画から影響を受けた靴ってありますか?
赤峰  「第三の男」です。あれはチャーチだったと思うんだけど、ドレッシーってのはこういうものなんだ、みたいなのが、「第三の男」にはある。あと、向こうの連中って、机の上にボーンと靴を乗っけるじゃないですか。
菊池  よくやりますよね。パカーンと乗っけてね。
赤峰  裏がピカッて光っているのが靴の文化だな、みたいな。真似て土踏まずのところを顔が映るくらいにピカピカに磨いた記憶がありますよ(笑)。
菊池  映画でコンビの靴あるでしょう、1930年代のやつ。その頃の映画の服が好きで、自分でもコンビの靴にスパッツをつけたりしましたね。手元にないので最近は履いてないですけど。
赤峰  コンビの靴だと、昔のテレビ版アンタッチャブルのフランク・ニティか、「(注4)華麗なるギャツビー」あたり。
菊池  ギャツビーは、いろいろ楽しめますよね。
赤峰  そうそう。あと、若い頃のイブ・モンタンがエスパドリーユを履いていて、それがカッコよくて、やっぱり憧れました。リビエラのスタイルはエスパドリーユ、みたいな。
菊池  僕ね、実は今、エスパドリーユが凄く気になっているんです。
赤峰  究極のリゾートであり、原点って感じで、あのキャンバスのいろんな色というのが、また何かいいじゃないですか。絶対色が落ちちゃうんだけど。特にエスパドリーユのジュートに黒を合わせるのとかいいなぁ。
菊池  それ、カッコいい!
赤峰  エスパドリーユのローファーとか作ってみたいんですよね。
菊池  是非やりたいですねぇ。


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(注1) 「ジョージ・チャキリス」
1934年アメリカ・オハイオ生まれの俳優。高校生の頃からダンサーを志し、'61年の映画「ウエストサイド物語」でベルナルド役に抜擢。

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(注2) 「バス」
1876年に創業したアメリカのシューズブランド。ブランドを代表する名作ローファー「ウィージュン」は、'70年代後半に日本でも大ブレイク。

(→)'70年代製バスの「ウィージュン」のデッドストック。

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(注3) 「ウォーク オーバー」
'90年代までアメトラファン御用達だったアメリカのシューズブランド。レンガ色ソールをしたダーティバックやホワイトバックスが有名でした。

(→)ウォークオーバーの大定番だったダーティバックス。

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(注4) 「華麗なるギャツビー」
スコット・フィッツジェラルドの小説を、1974年に映画化。ラルフ・ローレンが衣装を担当。写真は主演のロバート・レッドフォード。

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菊池さんのお気に入り3足 [MEN'S EX 掲載記事]

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30年前に購入したジョン・マは色が◎

30年くらい前に購入したジョンストン&マーフィーの靴。スエードの色が気に入っていて、3年前に眠っているのを見つけてからは、ストライプスーツに合わせて履いています。

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場を選ばず愛用のジョン ロブの1足

10年ほど前に購入したジョン ロブの「ノルウェー」というモデル。アッパーはドレッシー、ソールはカジュアルゆえ、スーツにもジーンズにも合わせてご愛用。凄く歩きやすいとか。

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色気を感じさせるレ・ユッカス

日本人デザイナーの村瀬由香さんがデザインしたレ・ユッカスの7アイレットプレーントゥ。40カラッツを始めたときに、ビブラムソールで別注。作っているのは、ボナフェ。

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赤峰さんのお気に入り3足 [MEN'S EX 掲載記事]

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赤峰さんの定番マンテラッシ

ストール マンテラッシの定番モデル、スエードスリッポン。赤峰さん曰く「主に夏に履いていて、履き潰しては繰り返し買っています。かれこれ6〜7足目かな」とのこと。

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ロンドン ロブのビスポークです

20年くらい前に、ロンドンのジョン ロブでビスポークしたセミブローグ。通称ロンドン ロブと呼ばれるこちらは、パリのロブとは異なり、至って真面目な顔つきをしています。

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フローシャイムのインペリアル

これまた懐かしい靴が登場。30年ほど前に購入したという、フローシャイムの最高級ライン、インペリアルのウィングチップ。往年のアメリカ靴の面影がたっぷり感じられます。

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2007年02月24日(土)

OCEANS 4月号 連載#13 [OCEANS掲載記事]

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King of Elegance

マエストロ赤峰の
「粋がわかれば、すべてがわかる」



グレーの“粋”

 今年1月、次の秋冬に向けた服飾見本市(注1)ピッティウォモに行ってきた。クラシックには流行りという概念はないが、旬というものはある。メーカー主導とはいえ、時代性として少なからず意識し、柔軟な姿勢で取り入れることを推奨したい。では、その具体的な内容であるが、イタリアを中心に世界中のメーカーが集うピッティの会場で、注目すべきは(注2)グレーであった。ライトからミディアムまで、(注3)明るいトーンのグレーがこれほどに目立ったことは、かつてないようにも思われる。これは今季の春夏にも通じるトレンドだ。スタンダードなカラーゆえに、着こなしは比較的、容易に思われるが、黒やネイビーに比べて、ごまかしのきかないカラーであることに留意したい。まず、グレーは無彩色であるがゆえに、光の当たり具合やドレープにより、素材感が際立って見える。だからこそ、グレーは(注4)上質な素材であることが他の色以上に求められる。かつて、日本ではグレースーツと言えば、ネズミ色スーツと揶揄されたこともあるが、質のいい素材のピュアなグレーは実にエレガントだ。そして、質のいいグレースーツやジャケットは、旬でありながら10年以上着続けられることも魅力的だ。
 上質なグレーのスーツやジャケットを手に入れたなら、次は着こなし方が課題。日本人はとかく、(注5)単品へのこだわりが強い。しかし、スーツやジャケットを着たときのエレガントな見せ方のポイントは、ズバリ色合わせのみ。点ではなく線で見せる、つまり、どのように色を繋げるかということだ。無難なのは黒。ただし、グレーに合わせる場合、黒の分量は少なめに。全体が重くならないようにしたい。そこで、おすすめしたいのは茶だ。その際はグレーと茶のトーンが揃うように心がけたい。自然に色が繋がっているようなハーモニーが、エレガントに見える秘訣。赤や青などアクセントカラーを差し込むなら一色だけ、しかも小さな面積で。ビジネスシーンはもちろんだが、この春夏にはグレーをベースにしたスポーティな着こなしもおすすめだ。今回は参考になるように、2パターンをご覧いただこう。
 

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ドレスマインドを宿した、リゾートでのシックな着こなし
ダブルブレストのジャケットは、赤峰氏がディレクションを手がけるプライベートブランド、Y.アカミネの2007年春夏コレクションからの一着。素材はウールのようにソフトな手触りを得られる平織りのコットン。ラペル幅が広めで、着丈はやや短く、ドロップはきつめ。また、玉縁ポケットで、白の貝ボタンを採用している。イタリアンカラーの白シャツをインナーに、パンツは茶のコーデュロイ。足元はストール マンテラッシのスエードスリッポン。ジャケットのライトグレーのトーンに対して、パンツと靴の茶のトーンを揃え、キレイなグラデーションを作っているのがポイントに。

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ダブルブレストのスーツは、ポロシャツを合わせて脱力で!
フィレンツェのテーラー、リベラーノ リベラーノにて8年ほど前に仕立てた6ボタンダブルブレストのスーツ。素材は英国のテキスタイルメーカー、ウィリアムハルステッド社のキッドモヘア。グレーのオーセンティックな一着は、長く使える現役選手、そんな見本でもある。インナーのポロシャツは、シーアイランドコットン製。かつて赤峰氏がディレクションしていたグレンオーバーのもので、28年ほど前から愛用。カラートーンを合わせているとともに、素材感のハーモニーも絶妙。手にはペルソールのサングラス、足元は右と同じスエードのスリッポン。

(注1) 「ピッティウォモ」
毎年1月と6月にイタリアのフィレンツェにて催されるメンズの国際服飾見本市。クラシコ・イタリア協会に属するメーカーを筆頭に、クラシックからストリートまで、世界中のメーカーが集う。それに伴い、世界中のバイヤーも勢揃い。次のメンズファッショントレンドが模索される場所なのだ。


(注2) 「グレー」
1月のメンズミラノコレクションでもグレーが主流。つまりこのグレーのトレンドは今年の秋冬まで続くということ。2006年6月号の本誌でも、「都市型グレースーツ」を特集。


(注3) 「明るいトーン」
グレーはトーンによって、さまざまなカテゴリーに分かれる。特にトレンドとして浮上しているのは、ライトグレーからミディアムグレー。チャコールまではいかないミディアムダークまでの、比較的明るめのトーン。


(注4) 「上質な素材」
特に注目すべきは、モヘアやシルクの混紡されている素材。シャイニーなグレーが、春夏にふさわしい清涼感を演出し、シックな雰囲気を醸し出す。


(注5) 「単品へのこだわり」
スーツやジャケットを購入する際には、どのように着こなすのかを頭の中でイメージすることが重要だ。ブランドのネームに惑わされがちだと単品を選んでしまう!とは赤峰氏の指摘。

 
 
 

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写真集「Dressing in the Dark」を見ると、映画のシーンからメンズスタイルが考察できる。グレーの着こなしで参考となるのは、左のジョージ・クルーニーの着こなし。グレージャケットに白シャツが、シンプルでシック。

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写真集「ALBUM ANTONIONI」より。参考にしていただきたいのは、椅子に座っているジャック・ニコルソン。グレーのこなしではないものの、脱力しながらもエレガンスをキープしているのが洒脱。

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今月の赤峰ワードローブ [OCEANS掲載記事]

赤峰氏がプロデュースする「きもの」のスミズーラ会を紹介!

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ニッポンの男ならしっかり着こなしたい「きもの」。ということで、今月は赤峰氏がセレクションする「きもの」スミズーラ会「柳裳苑」を読者だけに特別ご紹介!3月11日、12日に東京はホテルニューオータニの芙蓉の間にて開催。会場では洋服と同じ色あわせで、氏が考える王道の5つのコーディネートが楽しめます。紋付き袴、おめし、つむぎ等を全国各地から調達。また、帯や雪駄にいたる小物まで用意し、皆さまのご来場を心よりお待ちしています。(ホテルニューオータニ)

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赤峰 幸生 (あかみね ゆきお)

● イタリア語で「出会い」の意のインコントロは、大手百貨店やセレクトショップ、海外テキスタイルメーカーなどの企業戦略やコンセプトワークのコンサルティングを行う。2007年秋冬からは『真のドレスを求めたい男たちへ』をテーマにした自作ブランド「Akamine Royal Line」の服作りを通じて質実のある真の男のダンディズムを追及。平行して、(財)ファッション人材育成機構設立メンバー、繊研新聞や朝日新聞などへの執筆活動も行う。国際的な感覚を持ちながら、日本のトラディショナルが分かるディレクター兼デザイナーとして世界を舞台に活躍。 Men’s Ex、OCEANSに連載。MONOCLE(www.monocle.com)、MONSIEUR(www.monsieur.fr)へも一部掲載中。

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OCEANS 2月号 連載#11

OCEANS 2月号 連載#11

MEN'S EX 2月号 平成の寺子屋 赤峰幸生の上級ファッション塾 連載vol.04

MEN'S EX 2月号 平成の寺子屋 赤峰幸生の上級ファッション塾 連載vol.04

朝日新聞be on Saturday “赤峰幸生の男の流儀” 『自然から発想する色合わせ』 2013年3月30日(土)掲載

朝日新聞be on Saturday “赤峰幸生の男の流儀” 『自然から発想する色合わせ』 2013年3月30日(土)掲載

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