2006年09月29日(金)
エスクァイア日本版「LAST(vol.8)」11月号臨時増刊(男の靴雑誌)に登場しました。 [LAST掲載記事]
紳士の着こなしに欠かすことの出来ない「靴」と「服地」との関係をご覧下さい。
Fabric & Shoes
達人たちが選ぶ、ファブリックと靴。
靴とスーツの着こなしを考えるなら、生地、ファブリックへの視点は欠かせない。そこで紳士の着こなしを熟知した6名の達人たちに、今気になる素材と靴のマリアージュを聞いた。
Akamine's choice 1
「ジョシュアフランスのオイスター、グレーバーズアイ」×「英国調の黒のフルブローグ・オックスフォード」
ジェントルマンズドレスアップといいましょうか、今季の全体の気分としてモノトーンを軸足にして、英国素材に注目しています。このジョシュアフランスのオイスターというシリーズは、世界の錚々たるテーラーでジェントルマン御用達の重要なバンチです。通常300g/m前後が多いですが、このバースアイは400g/mと重く、シワになりにくい反面、クリースが取りにくい。鳥の目のような柄は、紳士用スーツ生地に多用されます。服を持つと重く感じますが、着ると軽い本物です。リアルなものをきっちり捉えるのが、時代の要請でしょう。
ウェイトが重いので、それに見合うものとして靴はフルブローグ・オックスフォードがいいでしょう。色は生地のトーンに合わせ黒。私は長年、フローシャイムのインペリアムを愛用してますが、英国調のものもいい。イメージはウィンストン・チャーチル。英国を代表する紳士の身嗜みには見習うところが多く、ダブルブレストに黒のフルブローグは象徴的着こなしです(談)。
【GEORGE CLEVERLEY】
伝説の靴職人、ジョージ・クレバリーの遺志を継ぎジョージ・グラスゴウらにより復活。無骨なフルブローグも、細身でエレガントなトゥシェイプに仕上げてしまうのは、ここならではの力量だろう。¥73,500(ジョージ クレバリー/ビームス ジャパン5F tel.03-5368-73005)
Akamine's choice 2
「ドーメルのスポーテックスヴィンテージ、白黒グレン&ブルーオーバープレイド」×「英国調のパンチドキャップトゥ・オックスフォード」
今年から来年にかけてはモノトーンです。このウィンザー公が着用したことから名付けられた、白黒グレナカートのプリンス・オブ・ウェールズ・チェックは、男のエレガンスの象徴です。ドーメルのスポーテックスヴィンテージは、1922年に初めてのスポーツクローズ用として作られたもので、それを復刻。380g/mあり重厚感があります。是非2Bシングルブレストで着て戴きたい。靴は黒のセミブローグ。
映画「第三の男」でオーソン・ウェルズがしていたスタイルが、今も頭から離れないくらい格好良かった。日本人は甲広ですから、なるべくレースを絞り込んで先を長く見せ、シャープに履き込んで欲しい。ロングノーズのものではなく、ベーシックな靴でそうするのです。そしてパンツ裾はダブルで、幅は5.5cm、丈はワンクッション入るか入らない程度が粋。今はなきワイルドスミスのパンチドキャップトゥ・オックスフォードを愛用していますが、細身のフォルムで繊細な仕上げの英国調のものが生地に合います(談)。
【JOHN LOBB】
切り返しはギザとパンチ入りで、カーフの光沢が美しい。ラスト7000のスマートなフォルムが持つ、絶妙なバランスに魅了される。150年近い長い歴史の中で培われた、男の英国靴のエレガンスが凝縮されている。¥199,500(ジョン ロブ/ジョン ロブ ジャパン tel.03-6267-6010)
Posted by インコントロ STAFF at 00時00分 コメント ( 0 )