2013年10月07日(月)
朝日新聞be on Saturday " 赤峰幸生の男の流儀 『重宝するブルゾン』 2013年10月5日(土)掲載" [朝日新聞掲載記事]
1960年公開の映画「太陽がいっぱい」は、ルネ・クレマン監督による明細サスペンス。高校生の時に見た私は、物語の展開もさることながら、アラン・ドロン演じる主人公に殺されてしまう悪友(モーリス・ロネ)の着こなしに、「恰好いいなあ」と心奪われてしまいました。それは夏の海辺で、素肌にスエード(裏革)のブルゾンを羽織るスタイルです。
イタリアに行くと、男たちは至る所で、レザーブルゾンを着ています。車の運転をする時に、また休日のリストランテで、あるいは気温が下がった夏の夜の海辺で……。丸めておいてもしわにならず、フォーマルな場面でなければ、どこにでも着ていけるので、大変重宝するのです。
素肌の上に着るのは上級の着こなしですが、気温に合わせてシャツでもポロシャツでも、薄手のセーターでも、いかようにも調整ができます。ボトムスもグレーのフランネルからコーデュロイ、デニムまで幅広く合わせることが可能です。
購入の際には、豪華な表革でなく、上品で着回しがきくスエードがオススメ。濃い色は汚れが光って目立つので、明るめがいい。靴はブルゾンの色に合わせると全体がまとまります。
サイズは小さめを選びの少しタイトに着るのがかっこいいと思います。私は一番下のボタンは留めず、いわばベストの感覚で着ています。袖は長めで動きやすいものがお薦めです。重い服は避けたい現代ですから、なるべく薄くなめされた革を選びましょう。
私自身、30年着続けている一着もあるほど、長く愛せるアイテムです。休日スタイルの劇的な格上げが可能で、大人の男性にとって、必携と言ってよいと思います。
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Posted by インコントロ STAFF at 12時59分 コメント ( 0 )