2013年03月18日(月)
朝日新聞be on Saturday "『赤峰幸生の男の流儀』 「男もカラフル」にご用心 2013年3月16日(土)掲載" [朝日新聞掲載記事]
この春は、「男性の装いにも色や柄を」という提案が花盛りです。ドレスでもカジュアルでも、黄や赤、緑とカラフルな商品が店頭に並んでいます。
明るい色を求める時代の気分は確かにあると思うのですが、「男の三原色」である青、茶、グレーのほかは難しいと心得てください。例えば赤や黄のカラーパンツが新しい流行として打ち出されていますが、靴の色が合わせにくい。スニーカーに逃げると大人のドレッシーさは損なわれます。プレーンな白である、コンバースのオールスターあたりで何とか、といったところでしょうか。
「変わったもの、新しいものがいい」「差異こそがファッションである」という考え方には立ちません。
目先の商戦に巻き込まれず、まずは基本を確立することが大切です。
それは、「色は統一してこそ楽しめる」ということ。
まずは「男の三原色」を中心に色数を2色(+白)までに抑えます。そしてあくまでアクセントとして、分量を控えめに、そのほかの色を取り入れていくのです。
私はよく自然から色合わせに思いを巡らせます。例えば今年の流行色であるグリーンは、葉の色。木の幹は茶系ですから、スラックスは茶やベージュ、あるいは万能のグレーになります。そこに小さな葉のように、ネクタイやポケットチーフの一部に緑を使うのです。
難しいので勧めませんが、セーターのような大きな面積で緑を取り入れるなら、ジャケットを羽織って緑が少しだけ見えるようにコーディネートした方が決まります。
新芽のような明るいグリーンは「さあ春だ」とビタミンを補給してくれます。
上手に取り入れるのが粋ですね!
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Posted by インコントロ STAFF at 09時43分 コメント ( 0 )